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Sakura87がほぼ月刊でお届けするPCや電子工作と写真の備忘録てきなブログ @なんと20周年

パワーアンプを作る。 TA8265K

この記事は8年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。

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今回も特に理由があるわけでもなく。もはや発作ですな。

というわけで今回もパワーアンプICを使ってアンプを作ります。

使用するICは東芝製のTA8265KというICを使います。

既に廃盤らしく、メーカーサイトに情報はなく売ってるのも秋月電子の以下のページくらいですが。秋月の在庫が1万個以上もあるのでしばらくなくならないだろうという事でこのICを採用しました。

1chあたり6Wの出力があり10~30V(標準20V)で使う事の出来るICです。
単電源ですので電源にも困りません。

PCの横におけるくらいの小さなスピーカーなら12Vで十分ならせますので電源も小型にできると思います。12Vで2Wくらいの出力なので1Aくらいの電源があれば余裕でしょう。

回路設計

回路設計なんて偉そうに書いていますが。秋月にあるデータシートそのままです。

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※データシートより転載

データシートの0.12μFのコンデンサは0.1μFのものを使用しました。

コンデンサの耐圧はIC標準電圧が20V、手持ちのACアダプタだと19Vがあるのでそれをターゲットに25V・50V品を使いました。出力が小さくてよいのなら16V耐圧品を使って12~15Vの電源を使えばもう少し小型にできると思います。

抵抗は今回は酸化金属皮膜抵抗の3W品を使いましたが。ここは多分金被の1W品とかでいいと思います。入手性もそちらの方がよいですし。

 

使用部品

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電解コンデンサはすべてオーディオ用を利用。0.1μFはフィルムコンデンサを使用しました。

今回使用したフィルムコンデンサはよくあるフィルムコンデンサを使用しました。このフィルムコンデンサと直列に利用する抵抗は酸化金属皮膜抵抗の3W品を使ってみました。まぁ普通のやつとかでいいと思いますけど。

電解コンデンサの方は高容量型をニチコンFG、1μFの入力カップリングコンデンサを無極性電解コンデンサ、MUSES ESシリーズを使いました。ほぼ毎回言っていますが。電解コンデンサに関してはあまり品質で値段が変わらないので買える範囲で一番高いものを選びましょう。

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ICはTA8265Kを採用。

10ピンタイプで扱いやすいものです。左右合計12Wありますので放熱板は必須かと思われます。

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基板はいつものやつ。ICB-293Gを採用しました。小さい方ではちょっと足りなさそうだったのでこっちにしましたが。実際に組んでみると1000μFのコンデンサをどうにかできればギリギリICB-288Gでも収まりそうです。

部品リスト

部品 型番 購入店 単価 個数
ステレオオーディオアンプIC TA8265K 秋月 140 1 140
オーディオ用電解コンデンサー47μF50V85℃ UFG1H470MPM 秋月 20 3 60
オーディオ用無極性電解コンデンサー1μF50V85℃ UES1H010MDM 秋月 15 2 30
オーディオ用電解コンデンサー1000μF25V85℃ UFG1E102MHM 秋月 90 3 270
フィルムコンデンサ0.1μF125VAC 125MMBA104K 秋月 30 2 60
不燃性酸化金属皮膜抵抗 3W2.2Ω RSMF3B2R20F 秋月 20 2 40
放熱器(ヒートシンク)46x25x17mm 17PB046-01025 秋月 60 1 60
2.45mmピッチユニバーサル基板 ICB-293G 315 1 340
合計     1000

あくまでこの表は参考とし、全く同じものを使う必要もないのでIC以外のメーカーやグレードは各自で決定して下さい。

組み立て

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今回はICの出力が大きいためブレッドボードを使用せずに最初から基板に組み込みました。

というわけでいきなりレイアウト決定から入っています。

ところで、こういうICは先に放熱板を取り付けておくべきですね。

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というわけで完成。

と思いましたがまたやらかしました。放熱板のことをすっかり忘れており、取り付けが困難に…。(その後ICを少し倒して取り付けました)

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まずは軽くテスト。これくらいのスピーカーで短時間の出力なら放熱板いらないみたいです。なので立派な放熱板がなくても金属筐体のケースならケースを放熱板として利用するのもありでしょうな。

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放熱板は少し加工しました。グリスとか熱伝導シートとか張ってないですがとりあえずこれで30分動かしても問題ないので塗らなくてもよさそうです。心配なら塗ってください。

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大きめのスピーカーをつないでテスト。

音質について

前回使ったICに比べると秀でてよいわけではないが。力強く太い音でなかなか軽快になってくれる。音を楽しむというよりはノリ重視のICといえると思われる。とはいえ音質が悪いわけではない。ネット界隈のマイ電柱を立てるようなうるさい人たちが言う「音がいい」とは傾向が違うだけである。

しかしユニット1000円のアンプICとしてはなかなかの音質であると思われる。なんでこれディスコンにしたんかね。
とはいえ前回使ったTPA1517のほうが音質では勝っていて小型化できるので、どっちを使うかといえば悩むところではあり。

まぁ好みの問題といえるだろうけどね。

次は音量調整機構が決まり次第完成品を作りたいと思います。とはいえ恐らく今回はアナログボリュームを使って小さくまとめると思います。

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“パワーアンプを作る。 TA8265K” への4件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    このICを使ってヒートシンクも同じでアンプを自作したのですがスピーカーのインピーダンスが低いせいか発熱が大きい気がするので鳴らしたスピーカーのインピーダンスを教えてもらえませんか?

    • Sakura87 より:

      コメントありがとうございます。

      写真に写っている中でちゃんとした方は6Ω、裸のママの方は今手元に無いですが確か8Ωだったと思います。このスピーカーでこのヒートシンクでも殆ど発熱は無かったと記憶しております。

      • 匿名 より:

        返信が遅くなり申し訳ありません
        当方のスピーカーのインピーダンスが低いのと電源が24Vで大きいのが原因みたいですね
        ありがとうございました

        • Sakura87 より:

          コメントありがとうございます。
          このICは12Vで使っていたので24Vだと相応に発熱量が大きくなると思います。
          それでは。

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