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Sakura87がほぼ月刊でお届けするPCや電子工作と写真の備忘録てきなブログ @なんと20周年

SONY WALKMAN NW-A30 シリーズレビュー

この記事は8年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。

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ついかっとなってやってしまった。反省はしていない。

というわけでソニーウォークマンの新機種であるNW-A30を買いました。

概要

ソニーWALKMANのハイレゾ対応Aシリーズの3世代目。Aシリーズの累計としては10世代目という事になります。

2016年9月に行われたIFA 2016にて発表されたようです。モデル位置づけとしては普及機モデル。ウォークマンとしてはミドルレンジに属すはずです。DAP全体としてみれば割とハイエンドの一番下くらいの位置づけになると思われます。

主な特徴

  • DSD音源に対応
    リニアPCMに変換して再生。USB-DAC接続時はDSD-RAWもしくはDoPにてDSD直接出力可能
  • AシリーズではA860シリーズ以来のタッチパネル付き
  • ヘッドフォン出力が従来の3.5倍の35mW・CHに
    元々ウォークマンのヘッドフォン再生性能は悪くはなかったのですが。これによりある程度大きなヘッドフォンにも対応できるように。
  • 前モデルと変わらずmicroSDに対応
  • もちろんハイレゾ対応
    周波数は据え置き192kHzまで。量子化ビット数が新たにWAV/AIFFで32bitまで対応に。
  • 画面も大型・高精細化
    2.2インチQVGA(181ppi)から3.1インチWVGA(300ppi)に進化
  • その割には動画再生に非対応
    まぁジャケットと文字がきれいになったからね!
  • 著作権保護されたファイルも再生不可能に!
    ↑前からだったっぽい
  • 何故かBluetoothのOPPとaptXが省かれる
    大人の事情を感じるよ!
  • 音質を追求した高音質設計
    なんと今回はネジにもこだわったらしい…。
    そうだ、君たちにいい雑誌紹介するよ!もう知ってるかもしれないけど!
    http://gakkenmu.jp/
  • 44.1kHzと48kHz系のデュアルクロック搭載
    このあたり本当に効果あるんだろうか。
  • ちょっと重くなった
    66g→98gとなんと32gも重くなった!小型発電機より重いものを持ったことないから辛いわぁ(マテ
  • 短くなったけど厚くなった

だいたいこんな感じです。正直使い道がわからなかった動画再生機能が省かれ代わりに音楽機能が強化された形になってますね。個人的にはせめて写真閲覧機能くらいは残しておいてもよかったんではと思います。

その他の違いは前出のメーカーサイトで確認してください。

購入動機

そんなのないよ。あっりえない!

ことの顛末を書きますと。普段使っているF880のコネクタ回りが不調で新しいWALKMANを買おうと。当時現行機種であったNW-A20を買いました。ヨドバシコムで2.6万円でしたね。これが9月1日のことで。その次の日に当機種が発表になりました。

まぁね。そろそろ新機種が発売されるんじゃないかとは思っていたんだけどね。それでもまさか買った次の日に発表されるとは思いもよらなかったんだよ。もうね、出鼻をくじかれたというか46cm砲の筒でぶん殴られたくらいの衝撃が走りましたよ。

参考画像:46cm三連装砲(10分の1模型)
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というわけで今回は新機種のA30を買いました。買いましたよ。えぇ。まぁ1か月しか使ってないからA20が高値で売れるんじゃないかと思った次第です。(売らないけど)

機種の選定

今回は単なる新製品へのアップグレードという事で最初からA30指定でした。

容量とイヤホンの有無の決定

あとは容量と色、付属イヤホンの有無ですが。容量とイヤホンは外部メモリで拡張でき、イヤホンは前回付属品を買ったので今回は16GBのイヤホンなしモデルにしました。SDカードも128GBまで対応(200GB認識するらしい)しているので16+128GBで足りるのでしたら最低容量でいいと思います。たとえばNW-A35HN(16GB イヤホン付き)とNW-A37HN(64GB イヤホン付き)の価格差はソニーストアで15000円ほどですが。これだけあれば普通モデルの200GBか高品質な64GBのメモリが購入できるためお得です。(まぁめんどくさいとかそういうの抜きにすればですが)

色の選択

色はかなり迷いました。A20のビリジアンブルーがよさげだったので今回もをそれ狙って、無難なチャコールブラックか品バーレッドもよさそうだったので。まず展示が始まった段階でSONYストア天神に見に行きました。結果チャコールブラックがガンメタリックといいますか。いい感じの黒だったのでチャコールブラックに決めました。

商品画像

外箱とか付属品

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外箱。イヤホンの入ってないNW-A35を買いました。16GBです。
今回はタッチパネル式という事で最初から保護シートも買いました。

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箱の比較。どちらかといえばF880の箱に近いサイズ。今回はイヤホンなしなのだけどイヤホン付きはもう少し厚いっぽいです。長さは多分変わらない。

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最近この多重梱包多いですな。

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内容物。まぁいつもの感じ。

本体写真

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正面。特に何もない。AシリーズというよりもFシリーズに近い感じ。ロゴは光りません。

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右側面。操作ボタンはこちらに集約されています。

やはりハードウェアボタンは使い勝手がいいですね。

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左側面はmicroSDスロットのみ。

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こんな感じで入ります。

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なんとアクセスランプも健在です!今回はホットプラグ対応の様なので必要ですね!

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底面はイヤホン端子とWMポートにストラップ穴があります。

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充電中はここが光る

ユーザーインターフェイス

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まず起動すると時刻を設定するように求められます。

しかしこの時刻どこで使うんでしょうか。特にタイマー録音ができたりするわけでもなく。上部に表示されたりもしないのですが。

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接続中の画面。今回はこのあたりも強化されているみたいです。

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初回起動時は操作説明が出ます。工具箱のマークをタップすればあとから表示されることもできるっぽいです。

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メイン画面はこんな感じ。AシリーズとFシリーズの間という感じですかね。

ちなみにこれ並べ替えができます。今知りました。

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再生中の画面。まぁXperiaやAndroid系WMのいつものやつですね。

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再生画面の比較。文字が見やすくなりジャケットも細部まで表示されるようになりました。

一昔前はQVGAでも十分高精細だったのですが。今は3インチWVGAでもまだ荒いですね。

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うちにあるSONY軍団。っていうかハイレゾシール貼らなくなったんですね。

操作性

横ボタンの操作性は悪くはないです。

レスポンスも最近のスマートフォンに比べれば劣りますがもたつくというほどでもない。さすがに曲リストのところは多少もたつきますがね。あとはSDカードの品質にも左右されるようで。上の写真に写っている使い古しのSDカードを使用したところレスポンスの悪化が見られました。もしSDカードを使用している人で操作に不満がある人は一度SDカードを上等なものに変えてみるのもありだと思います。

再生画面は少しもたつくところがあります。まぁこのあたりはファームアップで改善されそうですが。

ただ、タッチパネルの反応性はあまりよくないです。そもそもサイズが小さい分押しにくいというのはあると思いますが。たまに反応しない場合があります。反応すればレスポンスはいいんですけどね。

2017年2月23日にファームウェアVer1.10が公開されました。

このアップデートにより、大幅なレスポンス向上がみられました。

今までレスポンスが悪い部分や、例えばハードウェアボタンを押したときの動作など。少し待たされることがありましたが。今回のファームウェアアップグレードで(試した限り)ほぼすべての操作においてレスポンスの向上が見られ。いわゆる「サクサク」動く感じになり最近のスマートフォンと比べてもほぼ遜色ないくらいのレスポンスになりました。正直別の機械のようです。(言い過ぎかな?

音質

A20と比べて高音質化が図られているようで。実際にA20よりも全体的に音質は向上しているようです。正直3000円程度のイヤホン(NC33のこと。NW750は8000円くらいする)省いてまで23000円前後に収める意味が分かりませんが価格の割には頑張っている感じです。

ただ、これはイヤホンを使用した感想で。ヘッドフォンを使用した場合は明らかにA20よりも音質が改善していることが聞き取れました。恐らく出力が上がったことによりヘッドフォンを十分駆動できるようになったのだと思われます。出力が上がったことによって多くのイヤホンとヘッドフォンではヘッドフォンアンプは不要になったと思います。

とはいえ35mWですので。あまりインピーダンスの高いものや高出力が要求されるヘッドフォンではやはり力不足となると思います。

総合評価

音質としてはもうこの価格帯(3万円前後)のプレイヤーとしてはキャップ性能だと思います。もちろん、好みや傾向の違い。どこに重点を置くか、SN比なのか解像度なのか。高音なのか低音なのか、はたまたボーカルの艶に命を懸けるのかという違いはあると思いますが。総合性能で言えばこのあたりが音質的限界でしょう。

NW-A20との比較

新規購入の場合

結局のところ前モデルのA20とA30どちらを買えばいいのかといえば。

確かに音質は向上していますがA20が霞むほどのレベルというわけではないので、例えば動画再生やAptxプロファイル、ファイル転送機能などA20にしかない機能がほしい人は今のうちにA20を買っても損はないと思います。ある程度機能を犠牲にしても少しでも音質がいい方がいいというのであればA30を選べばいいと思います。

買い替え・買い増しの場合

次に買い替えですが例えば筆者のように1か月前にA20を買ったばかりの人がわざわざ買い替えるほどの音質差があるとは思えません。

FシリーズやAシリーズ3桁機などを使っている人が買い替えるというのであれば購入十分対象になると思いますが。A10・A20のユーザーであればフルモデルチェンジ一発目の当機はスルーして次期モデルを考えておくというのも十分ありだと思われます。もしくはNW-ZX100や他社だとDP-X1、AK70などといった上位機種に進むという選択肢をとるとよいでしょう。

結論

削除された機能もあり、DSD再生などの追加機能が必要というわけでなければ、A20ユーザーがわざわざ買いなおす必要もないと思われます。買ったばかりというのであればA20に傷がついて値が下がらないうちに売って買い替えるという手もあると思いますがね。手間考えると次期モデルまでスルーか、上位機種に挑戦でいいんじゃないかな。A20以前の機種や下位モデルを利用中のユーザーがA30へ買い替えるのは十分「あり」だと思います。

イヤホンについて

イヤホン(耳の中に突っ込むタイプ)であればよほど変なIEMでも使わない限り十分ドライブできる能力はあります。ヘッドフォンとなるとMDR-1Rやプリン(HD598)くらいのものであれば問題なくならせると思います(プリンはちょっとギリギリかもしれない)

HNについてくる付属イヤホンですが。ノイズキャンセルを使う上では必須となるのですが。そうでない場合は態々差額出して買う必要もないでしょう。その分ほかのイヤホン買った方がよっぽど音質いいです。

それから一週間使って

本日1週間経ちましたので感想を書きます。

音質の変化

正味30時間ほどしか利用していないのであまり変化はありません。

イヤホンをいろいろ試してみましたが。XBA-100などのようなバランスドアーマチュア型のイヤホンがなかなかきれいに鳴ってくれる印象です。

この前購入したONKYOのE700Mについても解像度の高い当機の性能を余すところなく発揮できている印象。

設定は「その他のヘッドフォン」に設定することをお忘れなく。

バッテリーのもち

4日間ほぼ放置で演奏時間は6時間ほどという状況で電池切れました。バッテリーについてはA20よりは持たない状況だけど実用的には十分なレベルであると思います。

測定条件としてはこんな感じ

  • フル充電でACアダプタより取り外し
  • 1日2~3時間使用
  • 再生音源はiTunesでCDをリッピングしたApple Losslessコーデック
  • 殆ど初期設定で以下の設定を変更
    1.画面輝度最大
    2.画面オフ3分
    3.ダイナミックノーマライザーON
    4.NCオフ
    5.その他のヘッドフォン
  • ヘッドフォンは以下の2つをメインに。
    MDR-1R mk2 音量80
    E700M 音量75

まとめ

この記事のまとめとしてはこんな感じです。

  • 音質は良好。ほとんどのイヤホンで綺麗にならせる
  • 聞きこまなければ週1の充電でよさげ
  • レスポンスはよくはないがストレスがたまるほどでもない
    Ver1.10のファームウェアでレスポンスが大幅に改善されました。ほぼストレスフリー
  • 画面がきれいで動画が見られないのが惜しい
  • A10以前のユーザーで音楽メインなら買い替えOK
  • A10以上ユーザーは財布と相談
  • Bluetoothイヤホンやスピーカーメインの人は要注意
    Aptx非対応やイコライザーが使えないなどの制限あり。
    基本的にお尻のヘッドフォン出力を使うことを前提とした方がよさげ。
  • 動画再生などがほし人もA20へ。

 

最後に

初めてのDAPやハイレゾ入門機、古いウォークマンからの買い替えであれば十分満足いくものになっていると思いますし、同価格帯のプレイヤーと比較しても劣るものではないでしょう。ただし動画再生などが省かれている本当に音楽再生に特化されているプレイヤーとなりますので注意が必要です。

A10やA20ユーザーが該当機になんの不満や故障がないのに買い替えを検討するレベルにはないように思います。そのような方は次期モデルが出てから検討で十分だと思います。

後はまたしばらく使ってから追記したいと思います。それでは。

それから(だいたい)3か月たって

音質は落ち着きました。

傾向としてはかわらず。個人的な理由であんまり使ってません。(アンプとか作ってたあたりで察してくれたらいいな。)

ちなみにSDカード利用によるレスポンス低下ですが。あのあとトランセンドの64GB microSDカード(400x)を買いましたところ、すべてのデータをSDカードに入れてもレスポンスの低下がみられませんでしたのでやはりSDカードの品質にある程度影響されるようです。アホみたいに高いSDカードを買う必要はないでしょうが。ある程度の品質は必要なようです。(64GB5,000円が最低ラインかと。)

しかし、この記事伸びますなぁ。公開後3か月たってまだ月間2000PVあります。そんなたいしたことは書いていないと思うのですが。なんかこういうところ知りたいとかあったらコメントください。

更新履歴

  1. 2016年11月7日 18時46分 さらに1週間使った感想など加筆修正
  2. 2017年2月8日 0時39分 4か月後の使用感と一部修正
  3. 2017年2月27日 23時47分 ファームウェア1.10を適応したので加筆修正

個人的な話(メモ程度の内容)

個人的にはもうこのA30で普及型ウォークマンは最後にしようと思っています。

音質的にも十分満足のいくレベルで機能も申し分ない操作性も悪くないので故障以外で買い替える理由がもうなさそうです。というわけで次買うとするなら他社を含めた上位機種にすると思われます。

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