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ワケアリ有機ELモニタ買いました JOLED glancy EPS269Q01DA レビュー

この記事は1年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。

皆様ご無沙汰しております。Sakura87です。

とうとう念願の有機ELモニタを買いました。

購入したのはちょっとワケアリの有機ELモニタで先日倒産しましたJOLED社が作っていたデジタルフォトフレームです。

JOLEDのサービスで名画とか配信されていたようですが入力端子があり、フォトフレーム機能もHDMI出力のAndroidTV端末が付いているだけという実質イカした額縁が付いたモニタという商品です。

購入動機

このツイートを見てしまったのが全ての始まりでして。

元々有機ELモニタ自体はXEL-1の頃からずっと欲しいと思っていました。有機ELはCRTに近い画質で黒のしまりが非常に良く、コントラストもいいのでスマホもずっと有機EL採用機種を積極的に導入しています。

4k 27インチくらいならそろそろ値段も熟れてきまして旧式モデルであれば10万円まで下がってきていました。
そんな中でずっと32インチ4kか24インチフルHDが出るのを待っていました。JOLED自体には期待していましたし、今後多品種展開をしていくのだろうと思っていたところに倒産のニュースが飛び込んできてAK Racingの例の有機ELモニタを買おうかとずっと思っていました。

そんな中、我々は「JOLEDのインテリア有機ELモニタが投げ売りされてる」との情報を入手。アマゾンの奥地へと向かった――。

という事で77,000円で投げ売りされていたモニタを買いました。

https://twitter.com/Sakura87_net/status/1702009926200229908

一度は購入を見送ったのですが・・・。

半日悩んで「もうこの期を逃せば国産有機ELなんて二度と手に入れられないのでは?」との考えに至り購入することにしました。

2023年9月14日にアマゾンのマケプレで77,000円で購入。

記事執筆時数十台の在庫がありますが購入時は100台以上あったみたい。

https://twitter.com/Sakura87_net/status/1702166707635429852

訳アリな部分

この液晶はワケアリ品ですので以下の点が理解できる方のみ購入いただきたいところです。

  • メーカー倒産品で保証なし
    (販売店の返金保証がある)
  • スタンドは自前で用意する必要がある
  • あくまでインテリアとして作られている
  • 最近のモニタとしては額縁が広すぎる
  • スリープモードがない
    PC電源断などで表示が切れたら都度電源を入れる必要がある
  • 有機ELなので焼き付きが発生する可能性がある。
  • その他については↑のアマゾンリンクを参照

ところで、元々20万円近いモニタが投げ売り状態、という事で買いましたが、流石に値段が値段なので冒険したくないのであれば、フィリップスの似たようなスペックの有機ELモニタが10万円ちょっとくらいなのでこれを買った方がいいかもです。

こっちなら5年保証もあるしオランダのパナソニックみたいな企業であるフィリップスが潰れることはほぼないだろうから万人におすすめ出来るのはこっちですね。っていうかこっち買えばよかったのでは。

写真レビュー

外箱

外箱、27インチなのでそれなりに大きいですがなかなかコンパクトです。

開封

開封一発目。保護材は安めの製品によくあるビニル素材。

内容物

内容物は上から本体、その上にUSBメモリ

その下が左からACコネクタ延長ケーブル、ACケーブル3種類、ACアダプタ、AndroidTVドングル用USBケーブル、壁掛け用プレート

下段が冊子類、リモコン、AndroidTV端末といったところ。

結構色々入ってます。

正面

モニタ正面。何やら最近流行のフォトフレームっぽい感じの額縁デザインになってます。うちの昭和な家ではかなり浮きますね。

裏面

裏面は至ってシンプル。

左側の蓋

左側の蓋を開けるとHDMIとUSB-Cコネクタが見えます。
ここは本来AndroidTV端末用の場所ですが特に制限はされていないようでここも任意の機器を接続できます。
USBは側面のハブに出ているようでPCに繋げばUSBハブが機能するみたいです。

(表示面から見て)左側面

左側面にあるUSBポート。

左側コネクタ部分

左側のコネクタ、左からAndroidTV端末用のUSB-CコネクタとHDMI、任意の機器が繋げられるHDMI端子とDisplayPort端子。

右側の端子類

右側はDC入力、ヘッドフォン端子、シリアル端子(用途不明)

ACアダプタ

ACアダプタは日本の産業機器でよく見るDELTA製。

今時はAC直入力が主流になりつつありますが、このモニタはACアダプタです。延長ケーブルも付いているので壁掛け時に太いACケーブルを出したくないからこういったスタイルになったのでしょう。

ヘッドフォン端子はいつものK701と変換プラグが刺さらなかったので今回は未検証です。スピーカーが付いてないのでこれから音声流す意味もないですしね。

VESAマウント

100mmのVESAマウントなので汎用的なスタンドが使えます。

リモコン

リモコンはこんな感じ。このリモコンがあるので自動電源オフ後の電源復帰しないなどの難点がある程度カバーできます。っていうか他のメーカーもこのサイズではリモコン付けてほしいんですよね。

OSD表示

OSD表示はこんなん。
国内メーカー製にしてはあまり凝って無く旧時代的な感じですね。

画質レビュー

白一面表示

まずは白一色を表示してドット抜け確認。目立つドット抜けもなく色の均一性も良いので非常に良い。

雑な白塗りみたいになってますがこれは一切手を加えてない本物の写真です。

Spyder X Eliteで測定した結果

計測ミスしてる気もしなくない結果ですがセンサーで測った限りこんな感じでした。

黒一面表示

有機ELはバックライトを持たず、自発光デバイスなので黒は本当に真っ黒。

こちらも黒塗りなどの合成などしていない本物の写真です。何らかの光が入らなければ本当に真っ黒です。
最近は液晶も進化してバックライト漏れが非常に少なくなりましたが、それでもやはり黒は全く発光しない有機ELには敵いません。

解像度

解像度は4k(3,840×2,160)で27インチなのでちょっと小さいですね。以前27インチを導入したときは頑張って100%で使っていましたが、今はもうWindowsもスケーリングが上手くなってきたので150%拡大でWQHD相当で使っています。やっぱり27インチの最適解像度はWQHDですね。最近出てきた27インチWQHD有機ELとかもちょっと狙っていました。安いし。

カラーバー表示

写真ではちょっと飛んでいたり潰れている所もあるのですが、実際は非常になめらかなグラデーション表現でした。

ちなみにいつも使っているドット抜けチェッカーはこちらです。

アニメを見てみました。

という事でアニメを見てみました。

結果画質は非常に良く、色味も色域が広い(sRGB138%、Adobe RGB・DCI-P3が99%)にもかかわらず自然なコントラストで黒も自然に絞まって非常に良い感じです。
2000年代の高級CRTディスプレイみたいな非常にしっとりとして落ち着いている画質で非常にいい。やはり国産ディスプレイは良いな。

CRTはとっくに駆逐され、プラズマディスプレイも無くなった今、画質を求めるなら有機ELですね。

ただ、画質に関しては韓国系の蒸着式有機ELと比べて秀でた画質であるかといえばそこまでではない。今まで使ってきた有機ELスマホやガラケー、お婆ちゃんが店員にそそのかされて買った在庫処分のシャープの有機ELテレビと比べても突出した画質ではない。この辺りの画質評価は新方式の印刷方式だからというより一般的な有機ELの特徴といったところ。

じゃあ印刷方式だと何が違うのかといえば大型化、発光効率、柔軟性といった部分が大きく関わってくるので画質に関わる部分はあまり多くないんですよね。一般的なカラーフィルター式有機ELよりは色純度が高いんですがカラーフィルター式も最近はかなり改善してきてるんですよね。JOLEDがダメだった部分は結局の所コストほどの付加価値をアピールできなかったところと、本来なら蒸着方式や液晶も並行で生産して利益が生まれる部分を確保していくべきだっただろうけど、それが出来てなかった。というところが大きいのではと思います。

色域測定

色域はほぼ仕様通りの数値が出ています。輝度を抑えめで測定したのでこんな感じになったのでしょう。
sRGBが97%なのに他の値も高いのはシステム側で何らかのリミッターが入ってsRGB測定時にsRGB相当に制限されたからではと思います。

色の正確性

色の正確性も非常に良い。

現像風景

写真の現像もしてみましたがかなり良い感じです。

写真に写っているAQUOS Zero6の有機ELと比べてほぼ遜色ないくらいので画質です。

画質面で不満点があるとすれば光沢アクリルパネルが挟まっているので反射がある事と、そのアクリルパネルの劣化が気になるところであります。
あとシルバーの部分がマッハで傷つきました。

最後に

ということでわりと高めな衝動買いをしてしまいましたが、結果は本当によかったです。機会があれば予備機が欲しい所ですが、このモニタはモニタとして使うには結構難があるので、AK Racingの例のモニタが投げ売りされるのを待つか、フィリップスの有機ELを買ってみようかなぁと思っている次第です。

もう次からは液晶は買わずに有機ELを買うことになるんじゃないかなぁと思います。あとは画面焼けがどれくらいで出てくるかといったところですね。

液晶と比較して

最近は液晶もかなり進化していて、色純度や発色に関してはほぼ遜色ない位の性能があります。
しかしながら、有機EL特有の黒の絞まり、応答性能の早さに関してはまだまだ液晶では追いつけていないと思います。

疲労感に関してはやはり自発光デバイスでありますから、液晶に比べると若干ありますね。この記事を執筆している間に少し目が疲れてきました。

スマホで使っている有機ELもあまり焼き付きが起きなくなってきて、コストも徐々に下がっているのでお買い得な20インチ台フルHD有機ELモニタが出来たら一気に液晶は駆逐されるのではと思っています。

以上。

次回ですが10月に掃除機のレビューをしようと思います。それでは。

その後(2024年2月3日追記)

そろそろ購入後半年経とうとしていますが、現在glancyは使用していません。使用後1ヶ月程度で外しました。

というのも、やはり4kだと27インチは小さいこと、常用しているアプリが125%で使用すると不具合が出たことがありました。

これはモニターの不具合ではなく完全にソフトウェア側と人間の視力の問題なので100%で使用すればよかったのですが、実際1ヶ月使用して画質の良さを痛感した結果「このモニタ無くなったら困るな」と思ったので、せっかくの高画質でもう二度と出ないかもしれない国産有機ELモニタを温存したく、丁重に箱に戻し保管することにしました。

glancyは、何か特別な動画を見たいときのために取っておこうと思います。(一応半年使用した感想などもある程度信頼できるソースに上がっているが焼き付きなどの問題は特に起きてないらしい。)

で、結局モニター環境としては27インチのWQHDモニタを購入して、glancyの次点くらいには満足のいく結果になりました。
今のところ同程度の27インチWQHDか、32インチ4kの有機ELモニタを物色しているのと、そろそろこの前買ったプロジェクターが4年を迎えるところで60インチ位の有機ELモニタを買うのもアリかなと思っているところです。
まだまだ在庫は潤沢にあるようなので、いっそglancyもう一台買う?という気もしてます。⇒買いました。今は常用しています。

総閲覧数:8,305 PV

“ワケアリ有機ELモニタ買いました JOLED glancy EPS269Q01DA レビュー” への5件のフィードバック

  1. 通りすがりです。 より:

    初めまして
    最近購入購入したのですが色ムラはありませんか?
    私のは周辺が赤っぽく中央が緑っぽいのです。
    ブラウザーで表示されている背景が白なので気になる。
    気になってしまい常用する気になれず。
    ダークモードにすれば使えますが…
    画像、動画、文字の精細感とても良いんですけどね。

    • Sakura87 より:

      コメントありがとうございます。
      こちらは2台購入しましたが確かに正面以外から見ると若干ムラがある気がしますが、正面から見た感じは特にムラは気になりません。概ねあげている写真の通りです。

      ただ、同じくらいに開発された他の有機ELディスプレイでも色のムラが目立つものもあるため有機ELの特性のような気もします。最近のはだいぶマシになって居るみたいですけどね。

      気になるのであれば一度購入店に問い合わせてみてはいかがでしょうか。(恐らく返金対応になると思いますが)

      • 通りすがりです。 より:

        こんばんは
        販売店に問い合わせた所、返金又は交換の提案をして頂きました。
        Amazonレビューの星1つに掲載されたのでムラの程度を見て頂ければと思います。
        名前kamiのレビューです。
        液晶に比べたら比べるのも馬鹿らしい位の画質に魅せられていますが交換してまた同じだったらと思うと悩みますね。
        ありがとうございました。

  2. 通りすがり(^^;) より:

    このディスプレイの事が(少し)気になって、評価を参考にさせていただきました。
    ただ、ディスプレイのフィリップス・ブランドについて誤解が有る様なので、価格ドットコムの『書込番号 25447239』の口コミを参照していただきたいと思うております。

    • Sakura87 より:

      コメントありがとうございます。

      誤解というか、よくある事なので誰も実際に作っているメーカーまでは気にしていないだけですのでご安心ください。特にディスプレイなんてイマドキ自社設計を謳っている会社も基本的に製造は台湾や中国の企業なので、記事でもサポート面に関しての言及なので、重要なのは何処のメーカーがブランドを使用して製造しているかではなく、大きな企業がサポートしているかどうかです。

      それでは。

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