作成日時:2014年11月03日 00時10分35秒
更新日時:2018年11月27日 22時10分20秒
この記事は10年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。
以前、ドライブレコーダーを購入した際に、映り込み防止としてPLフィルターを買って、その際にデジカメ用のC-PLフィルタも購入していましたので、今回はそのPLフィルターのテストを兼ねた紹介を行ってみたいと思います。
PLフィルターとは
PLフィルターとは、偏光フィルターのことで、光の乱反射を抑える効果があります。
どういう所に使えるのかというと…。
- 水面の反射を抑えて水中の生物を撮影する
- ドライブレコーダーで使用したように、ガラス面の反射を抑える
※夜景などでガラスの反射を抑えるだけならこんなものやこう言うものの方が良いかも。
ただし、管理人は使った事がないので…。 - 空の青や草木の色をより鮮やかに写す
等の効果があり、色々なものに使えるフィルターですので、1枚は買っておくと良いでしょう。
ただし、そんな便利なフィルターですが一応デメリットもあります。
- 入ってくる光が減ってシャッタースピードが遅くなる(ならない物もある。高い。)
- 曇りや夜間は効果がないか発揮されにくい
- 液晶を撮ると真っ暗になる
- 構図や状況によっては残念な絵になる事がある。
と言う事で万能なフィルタですが、使わない方がいい絵が取れる場合もありますし、逆ももちろんありますので必要に応じて使い分けましょう。
それでは、論より証拠と言う事で、もっと詳細な説明は他のサイト様に任せて使ったらどうなるかを見てみましょう。
今回使用したPLフィルタはこちらになります。
なお、PLフィルタにはただの偏光フィルタと円偏光フィルタ(C-PL)がありますが。フルマニュアルで撮影するのでなければ基本的にC-PLフィルタを使用します。どちらも一応PLフィルタとしての効果はありますが、カメラの露出機能がおかしかったり、AFが狂ったりするので基本的に自動露出カメラでAFで撮影するのであればC-PLを選択します。
PLフィルターの効果説明(室内での使用)
※クリックで拡大します。
まず最初の作例は商品パッケージですが、上の写真では液晶ディスプレイの光が反射してしまって商品が良く見えませんが、下の写真ではその反射が消えて商品が見やすくなっています。
このように、商品パッケージを撮影する場合に、外装の反射を軽減して商品本来の様子を撮影する事が出来ます。
このブログみたいにレビュー記事が多めなブログをやっている人はこれを使うと光が反射しないように変な体制になる必要もなくなります。
屋外使用時のPLフィルタの効果説明(水面の反射等)
次は水面写真の左はPLフィルタの効果を最小にした(外したのと同等)状態で、右が最大にした状態です。
左は水面に太陽の光が反射して中の階段が見づらいですが、右はある程度確認する事が出来ますね。
この写真は波が立っているためあまり違いが分かりませんが、池などの波の少ない場面ではもう少しハッキリと水中の様子が撮影出来ます。
このように、条件が良ければかなりの反射が抑えられるので、水面にいる鯉なども鮮やかに写す事が出来ます(この写真に鯉なんて居ませんが)
屋外使用時のPLフィルタの効果説明(風景の撮影時)
そして個人的にPLフィルタの最大の利点である、風景写真です。
右と左でかなり空の色が違いますね。
効果を最大にした方は青が締まっています。このように、PLフィルタで撮影すると風景はコントラストがあがり、鮮やかな色になり映える写真を撮る事が出来ます。
この2枚の写真は、空の青が締まった事によりコントラストが上がって飛行機雲やススキが映えています。
この2枚がPLフィルタ使用の成功例とします。
屋外使用時のPLフィルタの効果説明(植物の撮影など)
この写真もPLフィルタを使用しました。PLフィルタは光の乱反射を防ぎ、そのものが本来持つ色を出す目的でも使用できます。
ただし、この本来の色は人間が見ている本当の色と言うわけではないのですが、花や植物も使い方によっては締まった絵になり、効果的な撮影が出来るでしょう。
PLフィルタが適さない場合
いくら万能なフィルタといっても、やはり向き不向きというのはあり。使い方を間違えると非常に残念な写真になったり、効果が無かったり目的の効果が出ない場合もあります。
PLフィルタの失敗例(メリハリのない写真になってしまう場合)
例えばこの写真はどうでしょうか。これもPLフィルタを最大にして撮影しましたが、全体的にコントラストが低く、メリハリがなくて寂しい絵になってしまいました。いくらいいフィルター(目がラクダなあれではない)だといっても、全ての景色が良くなるわけではなく、やはり向き不向きがあるのでほどほどに。
PLフィルタの失敗例(効果の現れにくい場合)
色々な効果が期待できるPLフィルタですがその効果が薄かったり、全くない場面もあります。
例えばこの写真は白線の左右でPLの効果が違うのですが殆ど変化はありません(屋根を見るとうっすらと違いが分かる)。このように、あまり天候が良くない場合は空のコントラストを上げようとする目的で使うと失敗します。
むしろない方が良いくらいです。
PLフィルタの失敗例(効果が全く無い場合)
この2枚の写真はPLフィルタ最大(左)と最小(右)で撮影したものですが、この2つを比較すると、右にある瓶に写るコインが左では消えているが、左に置いてあるコインには何も変化がありません。
このように、金属面に写ったものはPLフィルタで消す事が出来ません。同様に鏡の中の風景も消す事が出来ません。
PLフィルタの失敗例(意図しない効果が現れる場合)
PLフィルタは万能なフィルタですが。被写体によっては効果がないどころか、意図しない効果が発生してしまう可能性があります。たとえば液晶というものは、偏光フィルタの中に液晶を挟んで、その液晶が光を遮ったり、通したりして情報を表示していますので。同じ偏光フィルターであるPLフィルターをかけるとこんな感じで液晶が真っ暗になる場合があります。
なので例えば光沢液晶に映ったイケメンを取り除く目的で使用する事はほぼ出来ないと思ってください。(できない…というよりは、場合によっては液晶の表示も一緒に消えてしまう。)同様に商品レビューでも、液晶を持つ製品のレビューの際は、効果を最小にするか外した方が良いでしょう。
もしくは液晶を消灯した状態で使うか…。
まとめ
基本的にPLフィルタを使うところは
- ガラスやフィルム・水面などの向こう側を撮影するときに反射を軽減させる
- 空と他の色のコントラストを上げ、鮮やかな写真を撮影する
- 植物や動物の本来の凹凸や色を知りたい・表現したい時
がベストだと思います。
そしてこれらの条件に合うのであれば是非使うべきでしょう。
最後に
以上、簡単なPLフィルターの紹介でした。
このフィルターは安いし使える場面が多いので一つ持っておくと便利ですが、使いすぎは禁物です。何事にも「適量」があります。適量。
後適当に撮影した写真置いておきますね。
PLフィルタで撮影した作例
多分全部PLフィルターは使用、効き具合は適当。
まぁこのフィルターを使えばこんな写真が撮れますと言う感じで見てください。
更新情報
2016年2月27日:比較的アクセスが多いので加筆修正