作成日時:2016年04月10日 20時55分36秒
更新日時:2020年11月28日 16時59分22秒
この記事は8年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。
長くなったので分けました。(多分全部で5ページくらいになると思います。)
それでは次に必要な部品をと回路の説明を行いたいと思います。
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このアンプ製作記事の一覧
- 電子ボリューム付きアンプを作る(1)部品の準備
- 電子ボリューム付きアンプを作る(2)必要部品と回路図の説明(この記事)
- 電子ボリューム付きアンプを作る(3) 基板の制作~動作確認
- 電子ボリューム付きアンプを作る(4) 完成
部品リスト
単価は秋月が内税でマルツとホームセンターが外税表記になってます。
計の部分は内税表示になっています。
部品 | 型番 | 購入店 | 単価 | 個数 | 計 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
トランジスタアレイ | TD62-64APG | 秋月電子 | 90 | 1 | 90 | |
AVRマイコン | ATmega328P-PU | 秋月電子 | 250 | 1 | 250 | |
三端子レギュレータ | NJM7805FA | 秋月電子 | 40 | 1 | 40 | |
小型リレー | 941H-2C-5D | 秋月電子 | 100 | 2 | 200 | |
キャラクタ液晶(白抜き 青背景)8×2行 | ACM0802C-NLW-BBH | 秋月電子 | 500 | 1 | 500 | |
半固定ボリューム 10kΩ | 3362P-1-103LF | 秋月電子 | 40 | 1 | 40 | |
オーディオ用電解コンデンサ 1uF | UFG1H010MDM | 秋月電子 | 10 | 4 | 40 | |
オーディオ用電解コンデンサ 10uF | UFG1H100MDM | 秋月電子 | 10 | 2 | 20 | |
オーディオ用電解コンデンサ 1000uF | UFG1H102MDM | 秋月電子 | 100 | 2 | 200 | |
ロータリーエンコーダ(ノンクリックタイプ) | EC12E2430803 | 秋月電子 | 90 | 1 | 90 | |
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.22uF | RDER71H224K1K1H03B | 秋月電子 | 20 | 2 | 40 | |
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.68uF | RDER71H684K1K1H03B | 秋月電子 | 30 | 2 | 60 | |
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.1uF | RDER71H104K1K1H03B | 秋月電子 | 20 | 8 | 160 | |
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 1uF | RDER71H105K1K1H03B | 秋月電子 | 20 | 2 | 40 | |
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 10uF | RDER71H106K1K1H03B | 秋月電子 | 50 | 1 | 50 | |
電解コンデンサ 100uF 50V *5個1パック | UHE1H101MPD | 秋月電子 | 100 | 1 | 100 | ※4個使用 |
電解コンデンサ 470uF 50V *4個1パック | UHE1H471MPD | 秋月電子 | 100 | 1 | 100 | ※2個使用 |
3W級絶縁型DC-DCコンバータ(±5V300mA) | MCW03-05D05 | 秋月電子 | 650 | 1 | 650 | |
15W ステレオ Class-D オーディオパワーアンプ | TPA3122D2N | マルツ | 470 | 1 | 508 | |
D級アンプ用インダクタ 22uH | RTP8010-220M-R | マルツ | 150 | 2 | 324 | |
板バネICソケット 20ピン | 212020NE | マルツ | 40 | 1 | 43 | |
1/4W 金属皮膜抵抗 4.7kΩ | 1/4WキンピR4.7kΩ | マルツ | 20 | 2 | 43 | |
板バネICソケット 28ピン | 212028NE | マルツ | 50 | 1 | 54 | |
ICソケット16ピン(板バネ) | ICC05-016-360T-F | マルツ | 60 | 1 | 65 | |
1/4W 金属皮膜抵抗 1kΩ | 1/4WキンピR1kΩ | マルツ | 20 | 3 | 65 | |
小信号用汎用ダイオード 1N4148 | 1N4148 | マルツ | 11 | 1 | 12 | |
オーディオアッテネータ | NJW1159D | マルツ | 210 | 1 | 227 | |
2.45mmピッチユニバーサル基板 | ICB-293G | ホームセンター | 315 | 2 | 680 | |
ピンヘッダ 1×40 (40P) | C-00167 | 秋月電子 | 35 | 2 | 70 | ※手持ち品を使用。使用量 51本 |
1/4Wカーボン抵抗 4.7kΩ | 不明 | ホームセンター | 77 | 1 | 83 | ※うち4本使用 |
1/4Wカーボン抵抗 10kΩ | 不明 | ホームセンター | 77 | 1 | 83 | ※うち1本使用 |
合計:4927円。なんとか5000円以内に収まりました。
ハンダやリード線といった基本的にストックが有るようなものについては勘定していません。
なお、放熱が必要だとされているトランジスタアレイ以外はICをICソケットで使っていますが。
これはもし手違いでICを焼いてしまった場合の対策であり、別にソケットを使う必要はありません。
ただし、マイコンに関してはソフトウェア更新がしやすいようにICソケットを利用したほうがいいかもしれません。
必要な部品画像リスト
表から見える必要なパーツ群です。
この他に配線用のリード線やメッキ線、ウレタン線などが必要なので必要に応じて確保しておいてください。なお、接続用のピンヘッダなどは入っていません。
パワーアンプ部
アンプ部分だけを見るとほとんどコンデンサですね。
このアンプは当初シャットダウン機能を利用する予定で作成したのですが、結果的に使わなかったので1kΩの抵抗が実際にはもう一つ必要なのと、よくよく考えれば1kオームより4.7kΩを増やしたほうが良かったです。(合計で4.7kΩが5本、1kΩが2本になるはず。)
電子ボリューム部
こちらはすべてコンデンサですね。
基本的に音質に関わる部分は入出力側の1μFのコンデンサですが。10μFのコンデンサはアンプ部分でも利用していますし、値段も変わらないのでオーディオグレードを採用しました。電子ボリュームのページで書いたのですが、この1μFのコンデンサはメーカー参考回路にケミコンの記号で書かれていたのでケミコンを採用しましたが、このコンデンサはケミコンである必要はないでしょう。音質重視したいならそれなりのコンデンサを利用してください。
100μFのコンデンサは電源用なのでなんでもいいと思いますが。5V生成部分にも使うので同じものを使うと良いでしょう。よく使う容量の部品なので、パック入りなどで安くなっている場合があるのでなるべく同じ要領の部品は揃えておくとお得です。(特に100μFと470μF)
電源部分
電源部分。5Vを生成する7805でこれは1.5Aですが、電子ボリュームとロジック、リレー回路に使用するので1.5Aあれば十分でしょう。ただし液晶の機種によっては少々足りないかもしれません。といっても基本的に一番電力を取るのはリレーのはずなので。
電子ボリューム用のDC-DCコンバータは300mA品で、単価としてはこいつが一番高いと思われる。650円もする。消費電力は仕様書で計算したところマックスロードで999mAとそこそこギリギリなので2A品を使用したほうがいいと思います。(このあとLEDやら何やらをつけようとすると足りなくなるかも。)
制御マイコン部分
AVRマイコンとロータリーエンコーダに液晶・リレー。
ここは殆ど外付け部品が必要ないのでこうなります。
もしマイコンを16MHz動作させるならセラロックを追加してください。水晶発振子+コンデンサを使えば高精度のクロックが作成できますが、そこまでの精度は必要ないでしょう。正直やってることを考えると8MHz駆動で十分です。なお、Arduino Unoとしてプログラムを作成するのなら16MHz動作をするか、すべてのウェイトと転送速度を目標値の半分で作成してください。
ロータリーエンコーダはインクリメンタル型でスイッチやLEDの有無は必要に応じて変更してください。
今回はロータリーエンコーダは単体で使用する予定。
採用した基板
いつもは紙フェノール基板を使っていますが今回はガラスエポキシ基板を使ってみました。
大きさはアンプ部分がこれでギリギリ、ロジック部分はだいぶ余裕があるので大きさは適当にきめてください。(なお、ここでの「適当」は必要に応じて適切に選択して欲しいという意味です。)
オーディオ回路基板には電子ボリュームとアンプにリレー、
制御回路基板には5V系電源生成回路とマイコン、トランジスタアレイ、液晶コントラスト用の可変抵抗を取り付けます。
回路図
オーディオ回路部
殆どメーカーリファレンス回路ですね。
一部抵抗とコンデンサを変えてあります。抵抗はなんとなく1kオームを採用しましたが、正直参考にしたサイトの560Ωでいいと思います。
1000μFのコンデンサはDC成分の除去用で、可能な限りカットしないようにしたいため、8Ω負荷時に20Hzとなるように1000μFを採用しました。ただしハムノイズが乗ることが考えられる場合等は40Hzや60Hzまでカットできるように設定しておくといいかもしれません。
制御回路部
図面内にも注釈がありますが、ケミコンはすべて100μF、セラコンはすべて0.1μFです。
レギュレーター上部のダイオードは逆起電力を回避してレギュレータを保護するためのダイオードで今回は1N4148を採用しました。
このダイオードにどれくらいの電圧がかかる可能性があるかは不明ですが。これで何らかの逆起電力が発生する可能性があるといえばリレー部分の駆動だと思うのでリレー1つ分が30mA程度らしいので定格200mA品であるこのダイオードを採用しました。もっとも、このダイオードは保険でつけているだけであり。この回路であれば基本的にはいらないものなのでないならないでもいいです。
AVRマイコンは、SPI信号がPB3~5を使用しているのでラッチにPB2を使用しました。
LCDのコントロールは4bitモードで使用し、PC0~5番を使うことにしました。
PDポートは0・1がロータリーエンコーダ用、PD5が液晶バックライト用ピンということにしています。
液晶バックライトがPD5なのはこのピンがPWM制御に対応しているからというのもあります。
PWM制御は今のところ使っていませんが。
さんざん書いていますがAVRマイコンは内蔵クロック 8MHzで駆動しています。
プルアップ抵抗についてはすべて同じものでOKで、10kΩ前後あれば問題ないと思います。
私はリセット用が手持ちの10kとそれ以外を4.7kとしました。(10kが1本しかなかったので)
続きます。