さくらのジャンク箱ロゴ

Sakura87がほぼ月刊でお届けするPCや電子工作と写真の備忘録てきなブログ @なんと20周年

電子ボリューム付きアンプを作る(2) TPA3122D2N 必要部品と回路図の説明

この記事は8年ほど前に投稿されました。内容が古くなっている可能性がありますので更新日時にご注意ください。

IMG_7406_20160410

長くなったので分けました。(多分全部で5ページくらいになると思います。)

それでは次に必要な部品をと回路の説明を行いたいと思います。

ナビゲーション

このアンプ製作記事の一覧

部品リスト

単価は秋月が内税でマルツとホームセンターが外税表記になってます。
計の部分は内税表示になっています。

部品 型番 購入店 単価 個数 備考
トランジスタアレイ TD62-64APG 秋月電子 90 1 90
AVRマイコン ATmega328P-PU 秋月電子 250 1 250
三端子レギュレータ NJM7805FA 秋月電子 40 1 40
小型リレー 941H-2C-5D 秋月電子 100 2 200
キャラクタ液晶(白抜き 青背景)8×2行 ACM0802C-NLW-BBH 秋月電子 500 1 500
半固定ボリューム 10kΩ 3362P-1-103LF 秋月電子 40 1 40
オーディオ用電解コンデンサ 1uF UFG1H010MDM 秋月電子 10 4 40
オーディオ用電解コンデンサ 10uF UFG1H100MDM 秋月電子 10 2 20
オーディオ用電解コンデンサ 1000uF UFG1H102MDM 秋月電子 100 2 200
ロータリーエンコーダ(ノンクリックタイプ) EC12E2430803 秋月電子 90 1 90
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.22uF RDER71H224K1K1H03B 秋月電子 20 2 40
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.68uF RDER71H684K1K1H03B 秋月電子 30 2 60
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 0.1uF RDER71H104K1K1H03B 秋月電子 20 8 160
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 1uF RDER71H105K1K1H03B 秋月電子 20 2 40
絶縁ラジアルリード 積層セラミックコンデンサ 10uF RDER71H106K1K1H03B 秋月電子 50 1 50
電解コンデンサ 100uF 50V *5個1パック UHE1H101MPD 秋月電子 100 1 100 ※4個使用
電解コンデンサ 470uF 50V *4個1パック UHE1H471MPD 秋月電子 100 1 100 ※2個使用
3W級絶縁型DC-DCコンバータ(±5V300mA) MCW03-05D05 秋月電子 650 1 650
15W ステレオ Class-D オーディオパワーアンプ TPA3122D2N マルツ 470 1 508
D級アンプ用インダクタ 22uH RTP8010-220M-R マルツ 150 2 324
板バネICソケット 20ピン 212020NE マルツ 40 1 43
1/4W 金属皮膜抵抗 4.7kΩ 1/4WキンピR4.7kΩ マルツ 20 2 43
板バネICソケット 28ピン 212028NE マルツ 50 1 54
ICソケット16ピン(板バネ) ICC05-016-360T-F マルツ 60 1 65
1/4W 金属皮膜抵抗 1kΩ 1/4WキンピR1kΩ マルツ 20 3 65
小信号用汎用ダイオード 1N4148 1N4148 マルツ 11 1 12
オーディオアッテネータ NJW1159D マルツ 210 1 227
2.45mmピッチユニバーサル基板 ICB-293G ホームセンター 315 2 680
ピンヘッダ 1×40 (40P) C-00167 秋月電子 35 2 70 ※手持ち品を使用。使用量 51本
1/4Wカーボン抵抗 4.7kΩ 不明 ホームセンター 77 1 83 ※うち4本使用
1/4Wカーボン抵抗 10kΩ 不明 ホームセンター 77 1 83 ※うち1本使用

合計:4927円。なんとか5000円以内に収まりました。
ハンダやリード線といった基本的にストックが有るようなものについては勘定していません。

なお、放熱が必要だとされているトランジスタアレイ以外はICをICソケットで使っていますが。
これはもし手違いでICを焼いてしまった場合の対策であり、別にソケットを使う必要はありません。
ただし、マイコンに関してはソフトウェア更新がしやすいようにICソケットを利用したほうがいいかもしれません。

必要な部品画像リスト

表から見える必要なパーツ群です。
この他に配線用のリード線やメッキ線、ウレタン線などが必要なので必要に応じて確保しておいてください。なお、接続用のピンヘッダなどは入っていません。

パワーアンプ部

IMG_7292_20160331a

アンプ部分だけを見るとほとんどコンデンサですね。
このアンプは当初シャットダウン機能を利用する予定で作成したのですが、結果的に使わなかったので1kΩの抵抗が実際にはもう一つ必要なのと、よくよく考えれば1kオームより4.7kΩを増やしたほうが良かったです。(合計で4.7kΩが5本、1kΩが2本になるはず。)

電子ボリューム部

IMG_7290_20160331

こちらはすべてコンデンサですね。
基本的に音質に関わる部分は入出力側の1μFのコンデンサですが。10μFのコンデンサはアンプ部分でも利用していますし、値段も変わらないのでオーディオグレードを採用しました。電子ボリュームのページで書いたのですが、この1μFのコンデンサはメーカー参考回路にケミコンの記号で書かれていたのでケミコンを採用しましたが、このコンデンサはケミコンである必要はないでしょう。音質重視したいならそれなりのコンデンサを利用してください。

100μFのコンデンサは電源用なのでなんでもいいと思いますが。5V生成部分にも使うので同じものを使うと良いでしょう。よく使う容量の部品なので、パック入りなどで安くなっている場合があるのでなるべく同じ要領の部品は揃えておくとお得です。(特に100μFと470μF)

電源部分

IMG_7287_20160331

電源部分。5Vを生成する7805でこれは1.5Aですが、電子ボリュームとロジック、リレー回路に使用するので1.5Aあれば十分でしょう。ただし液晶の機種によっては少々足りないかもしれません。といっても基本的に一番電力を取るのはリレーのはずなので。

電子ボリューム用のDC-DCコンバータは300mA品で、単価としてはこいつが一番高いと思われる。650円もする。消費電力は仕様書で計算したところマックスロードで999mAとそこそこギリギリなので2A品を使用したほうがいいと思います。(このあとLEDやら何やらをつけようとすると足りなくなるかも。)

制御マイコン部分

IMG_7293_20160331

AVRマイコンとロータリーエンコーダに液晶・リレー。
ここは殆ど外付け部品が必要ないのでこうなります。

もしマイコンを16MHz動作させるならセラロックを追加してください。水晶発振子+コンデンサを使えば高精度のクロックが作成できますが、そこまでの精度は必要ないでしょう。正直やってることを考えると8MHz駆動で十分です。なお、Arduino Unoとしてプログラムを作成するのなら16MHz動作をするか、すべてのウェイトと転送速度を目標値の半分で作成してください。

ロータリーエンコーダはインクリメンタル型でスイッチやLEDの有無は必要に応じて変更してください。
今回はロータリーエンコーダは単体で使用する予定。

採用した基板

IMG_7295_20160331

いつもは紙フェノール基板を使っていますが今回はガラスエポキシ基板を使ってみました。
大きさはアンプ部分がこれでギリギリ、ロジック部分はだいぶ余裕があるので大きさは適当にきめてください。(なお、ここでの「適当」は必要に応じて適切に選択して欲しいという意味です。)

オーディオ回路基板には電子ボリュームとアンプにリレー、
制御回路基板には5V系電源生成回路とマイコン、トランジスタアレイ、液晶コントラスト用の可変抵抗を取り付けます。

回路図

オーディオ回路部

殆どメーカーリファレンス回路ですね。
一部抵抗とコンデンサを変えてあります。抵抗はなんとなく1kオームを採用しましたが、正直参考にしたサイトの560Ωでいいと思います。
1000μFのコンデンサはDC成分の除去用で、可能な限りカットしないようにしたいため、8Ω負荷時に20Hzとなるように1000μFを採用しました。ただしハムノイズが乗ることが考えられる場合等は40Hzや60Hzまでカットできるように設定しておくといいかもしれません。

制御回路部

AMP_E

図面内にも注釈がありますが、ケミコンはすべて100μF、セラコンはすべて0.1μFです。
レギュレーター上部のダイオードは逆起電力を回避してレギュレータを保護するためのダイオードで今回は1N4148を採用しました。
このダイオードにどれくらいの電圧がかかる可能性があるかは不明ですが。これで何らかの逆起電力が発生する可能性があるといえばリレー部分の駆動だと思うのでリレー1つ分が30mA程度らしいので定格200mA品であるこのダイオードを採用しました。もっとも、このダイオードは保険でつけているだけであり。この回路であれば基本的にはいらないものなのでないならないでもいいです。

AVRマイコンは、SPI信号がPB3~5を使用しているのでラッチにPB2を使用しました。
LCDのコントロールは4bitモードで使用し、PC0~5番を使うことにしました。

PDポートは0・1がロータリーエンコーダ用、PD5が液晶バックライト用ピンということにしています。
液晶バックライトがPD5なのはこのピンがPWM制御に対応しているからというのもあります。
PWM制御は今のところ使っていませんが。

さんざん書いていますがAVRマイコンは内蔵クロック 8MHzで駆動しています。

プルアップ抵抗についてはすべて同じものでOKで、10kΩ前後あれば問題ないと思います。
私はリセット用が手持ちの10kとそれ以外を4.7kとしました。(10kが1本しかなかったので)

続きます。

総閲覧数:356 PV

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください