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ヘッドフォンアンプを作ろう 前編

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皆さん夏休みですね。そんなのない?僕もそうです。
という訳で今回は夏休みの工作に持って来いの簡単な回路でナイスな音質が出せるヘッドフォンアンプを作ろうと思います。

なんで夏休みも中盤にこの記事を書くのかって?そんなの給料日の関係に決まってるじゃないか。

作るアンプ

今回作るアンプは比較的簡単な部品で作れる「Chu moy式ヘッドフォンアンプ」というものを作ろうと思います。

Chu moy式ヘッドフォンアンプとは

Chu moyアンプというのは2000年台初頭にHEADWIZEというサイト(閉鎖)でChu Moyさんという方が公開した比較的入手しやすい部品のみで作ることの出来るヘッドフォンアンプです。原点のサイトは残念ながら閉鎖されてしまったようですが。多くの方が製作を試しているので回路図等は豊富です。 ※一応原点のWebアーカイブが見つかりました。

回路がシンプルなため多くの人がオリジナル回路やオリジナル改造をして公開していますので、自分が好きな改造をしているサイトの回路図を使って作ってみるのもいいでしょう。私が参考にしたサイトは以下のサイトになります。

こちらにある「低インピ対応版」を参考にしました。

作る回路

基本的には上記Wikiの回路そのまま(この回路もほぼ原典そのまま)ですが。
原典はFET型のオペアンプ用に設計されていまして。バイポーラ型のオペアンプにも対応させたかったので、入力カップリングコンデンサとその直後のバイアス抵抗を変えています。(参考にしたWikiの原典翻訳に記載されていた定数を使用しました。)

また、電源回路も原典は抵抗分圧でWikiの内容では仮想グランドICを使っていますが。
今回は後の高出力(~20W)のアンプ設計にも活かせるように、カレントミラー型の分圧回路を採用しました。
(とはいえ余り大きな電流が流れるアンプだとやっぱりトランスを使って両電源にしたほうが絶対にいいです。)

カレントミラー型の回路及び仮想グランド回路の選定については以下のサイトを参考にしました。

回路図

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右側のアンプ回路はほぼ参考Wikiのコピーで抵抗値や入力端子・アンプICを変えています。
ボリュームは別々に書いていますが2連VRを使ってください。
アナログ可変抵抗では両方の音量に差がでる場合があり、このサイトではわりと電子VRを使っていますが。
それを使うと「簡単」ではなくなるので今回は2連VRを使いました。この2連VRが意外と入手難だったりしますが。まぁ通販ならだいたい売ってるのでいいでしょう。

電源回路はカレントミラーで構成しており。入力用の分圧抵抗はこの電圧・電流であれば1kΩでも構わないのですが。アンプ側の2kΩの抵抗で問題ないため2kΩを採用しました。これで入手する部品の種類が減って買いやすくなります。

カレントミラーのトランジスタですが。比較的よく使われる2SC1815と2SA1015を使っていますが。
両者ともオリジナル品は既に生産終了なのでQ1・Q2は似たような性能の代替品を選んで下さい。
おそらくパーツ屋の人に言えばよさ気なものを選んでくれるでしょう。

Q3・Q4はQ1・Q2とコンプリメンタリのものを使用して下さい。
コンプリメンタリとはPNPとNPNという型以外の仕様がほぼ同じ製品ということです。
(両者で耐圧の違いがあったりしますが)

なお、この回路にGNDという記号が2つ存在していますが。▽のような記号同士を接続して下さい。一番左側のGND(gnd)は電源のGNDでアンプには負電源として作用しますので▽のGNDとは接続しないで下さい

コンデンサについて、電源側のコンデンサは470μFの電解コンデンサを使用していますが。これ以上の容量のものであれば問題なく、470μFのコンデンサも比較的入手しやすいためこのままでよいでしょうし、あまり大きくしてしまうと部品サイズも大きくなりますのでこの程度か1000μFくらいまでがよいでしょう。

アンプ側のコンデンサは今回は無極性電解コンデンサを使用していますが。これは容量が4.7μFでこの容量のフィルムコンデンサが入手できなかったためこうしました。もしフィルムコンデンサが入手できる場合はフィルムコンデンサにしてください。
どうしても両方入手できない場合は有極性の電解コンデンサ(普通の電解コンデンサ)でも良いです。

優先順位は フィルムコンデンサ>無極性オーディオ用>有極性オーディオ用>普通の電解コンデンサ となります。入手できる範囲で音質のよい物を、できればオーディオグレードで選んでいきましょう。セラミックコンデンサは使わないほうが音質は良いです。

抵抗についてですが全て金属皮膜抵抗を使用しましょう。入手できなければ普通のカーボン抵抗でもよいですが。誤差が大きいためできれば電源部だけでも金属皮膜抵抗を使用しましょう。

アンプについてはオリジナルがOPA134。ただし基本的にはOPA134の2回路版であるOPA2134が使われています。このアンプはFETアンプで性能もいいと評判のICなので原典そのままでもいいのですが。アンプ交換を楽しみたいという理由でFETアンプよりも沢山の種類があるバイポーラ型のオペアンプも使用できるようにしました。

その際、選んだICとしては音質も定評があり、昔からよく使われているNJM4580DDを採用しました1個40円ほどで壊れても痛くないしね!基本的にこのアンプICと同じ「汎用オペアンプ」という種類でピン配列が同じものであれば使えます。100円以下で買えるものや、3000円程度するものまで多種多様です。OPA2134はだいたい300円位で売ってます。

なお、使えるオペアンプは基本的には以下の様な接続になっているオペアンプとなります。

IC回路図 ピン 名称及び機能
opa 1 A OUTPUT(Aチャンネル出力)
2 A -INPUT(Aチャンネル-入力)
3 A +INPUT(Aチャンネル+入力)
4 V-(負電源)
5 B +INPUT(Bチャンネル+入力)
6 B -INPUT(Bチャンネル-入力)
7 B OUTPUT(Bチャンネル出力)
8 V+(正電源)

2回路入りなのでAとBがあります。特にどちらを右、どちらを左にするかは決まっていませんが。
慣例的には右側にあるものを右、左側にあるものを左で使っている場合が多いようです。

電源の選択と電源電圧の決定

まずはじめに一番確実かつ音質を優先できる方法はAC100Vからトランスを介して両電源にするという方法ですが。こちらは回路がある程度複雑になり、AC100Vを使うので初心者が扱うにはハードルが高いです。

ですので今回は分圧回路を用いましたのですが。もう一つの方法として電池を4本、もしくは角形電池を2つ用いて直列につなぎ、中間にGNDを設けるという方法もあります。

おそらくこれが一番簡単かつ安全に両電源を取れるという構成ですが。2つの電池の残量や製造時のばらつきで音質が変化してしまったりするようですので。今回は抵抗分圧を使いました。ちなみに例えば角形電池(006P)を2つ使った場合の回路図はこうなります。

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そんなわけで今回は電源として直列電池もしくはACアダプタを分圧して使うという方法を選択しました。理由としては今後もう少し大きなアンプを作る場合へのステップアップに使用できるということと。少なすぎる部品より少し多めのほうが作った気がするということ。

個人的に据え置き機として考えているので電池では不経済という事点を考慮し今回は単三電池4本直列もしくは006P電池1本かACアダプタを採用することにします。

電圧については今回使用するICが±2V~±18Vの電圧で動作して、今回の回路は単純に2分割をしているので使用できる電源電圧として4~36Vとなります。基本的にはICが動作できる最低電圧を超えていて最高電圧を超えない範囲の電源を用意しておけば問題ないと思われます。ただし、少し余裕を持たせて例えばこのICであれば4.5V~32Vくらいの電源にしておくと良いでしょう。

この電圧は基本的には使用するICによって決めます。例えばNJM082BDというICは±4Vからなので8V以上出ないと動作しませんし、NJM5720とかいう4000円もするICは±9Vからなので18V以上の電源を必要とします。逆にLM358NというICは下は±1.5Vからなので3Vもあれば動作しますし、上は±16Vまでなので±18VのICギリギリの設計にしてしまうと壊れてしまいます。

ということで電源電圧はICによって決める必要がありますが。基本的には9~12Vの電源を採用していれば余程特殊なICを使わないかぎりはカバーできるでしょう。電源電圧を決めたら自然とコンデンサの耐電圧も決まります。基本的には25V品を使っておけば問題ないかと思います。

回路的には電源電圧÷2の電解コンデンサで問題ないと思いますが。念のため電源電圧の1割増し以上の電解コンデンサを使っておくと良いと思います。今回は12V電源で作るので16V耐圧を使えばいいと思いますが。偶然16Vが売ってなかったため25V品を買いました。

回路図・電源仕様・部品の規格がきまりましたらいよいよ作っていきます。

部品の購入

最近は部品の品質を選ばなければホームセンターなどでも電子部品を入手できますし、意外と電子パーツ屋やジャンク屋というのは全国にあったりします。品揃えは様々ですが今回の回路を作る程度の部品はだいたいどこでも扱っているでしょう。もちろんネット通販という手もありますが。初心者であればできれば実物を見てお店の人と話をしながら部品を決めたほうがいいと思います。(店の人の邪魔にならない程度で)

使用部品

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今回作成する回路に使用する部品です。

この他に2連ボリュームや各種コネクタ類、電源(電池・ACアダプタ)にスイッチ、スイッチのON-OFFを確認するためのLEDとその抵抗などが必要ですがここでは割愛します。このあたりの部品は、何を選べば良いというわけでもなく、基本的に好みや予算で決めるものですので。

部品リスト

部品 型番 購入店 単価
2回路入り オペアンプ NJM4580DD 秋月電子 40 1 40
トランジスタ NPN 2SC1815L-GR ※参考価格 5 2 10
トランジスタ PNP 2SA1015L-GR ※参考価格 5 2 10
丸ピンICソケット(8ピン) 2227MC-08-03 秋月電子 15 1 15
オーディオ用無極性電解コンデンサ 4.7μF 25V UES1E4R7MDM 秋月電子 15 2 30
オーディオ用電解コンデンサ 470μF 25V UFG1E471MHM 秋月電子 60 2 120
金属皮膜抵抗 1/4W 2kΩ MF1/4CC2001F ※参考価格 20 4 86
金属皮膜抵抗 1/4W 12kΩ MF1/4CC1202F ※参考価格 20 2 43
金属皮膜抵抗 1/4W 22kΩ MF1/4CC2202F ※参考価格 20 2 43
プリント基板 ICB-293G ホムセン 315 1 340
合計 738

今回使用する部品はこんな感じの値段になりました。
基本的にすべて秋月電子で買ったのですが。抵抗などはパック入りを購入したので参考価格としています。トランジスタが20個入り100円、1個5円。抵抗は実際には秋月電子でパックを購入したのですがマルツオンラインの価格を参考値として掲載しています。

この辺りの値段はパーツ屋の在庫状況・仕入れ経路。品質や通販以外の方法があるかどうかによって変わってきますのでわりと参考になりません。

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今回は基板としてガラスエポキシのICB-293Gを使いました。比較的よく出回っているサイズの基盤になります。この基盤でもかなり余りますのでもっと小さくてもいいと思います。

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メインのアンプICとして音質に定評のあるNJM4580DDを使いました。
今回はアンプを変えて音の違いを楽しめるようにピンソケットを使います。
もうこのICで変える予定はないというのであれば基板直付でも構いません。

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オーディオ入力側のカップリングコンデンサは緑だからという理由でニチコンのオーディオグレード無極性電解コンデンサを使いました。最初の方にも書きましたが入手できるのであればフィルムコンデンサをおすすめします。

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電源平滑用のコンデンサとしてニチコンのFine Goldを使いました。
こっちは別に普通の電解コンデンサで十分なのですが。見た目で選びました。

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金属皮膜抵抗はKOA製のものを。基本的にはその店に売っている抵抗でいいのですが、どうせ一本数円の部品ですので、選べるのであれば一番いいものを選んでおくといいと思います。正直音質はそんなに影響ないと思います。

ただし、電源用の2kΩは変なものを使うと正負電源のバランスが崩れて音質やICの動作に影響してくるかもしれません。

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トランジスタはオリジナルが既に製造終了しているのでセカンドソースであるUTC製の同等品を使用しました。一番の理想はジャンクでもいいのでオリジナル品の2SC1815と2SA1015が手に入ることですが。両者の同等品と謳っているものや、それ以上の性能のもので入手できるものを使用して下さい。

ただし、例えば1815をセカンドソースの同等品を使用した場合は1015も同じメーカーの1815同等品とコンプリメンタリとされているものを使用する必要があります。理想としてはグレードや電気特性、実際に測定して個体差まで同じものを利用するべきですが。せめて製造メーカーと型番は同じものを使用するべきです。(1815 1本はUTCで1本はオリジナル、1015 1本はUTC製、で1本はなかったので2SA950を使うというような事はダメ。)

最低でもメーカーと型番、通常は性能ランクまで、できれば測定して個体差が小さいものを。といったところになります。通常は使用するPNP・NPNトランジスタがコンプリメンタリの関係にあって、ランクとメーカーが同じであればそれ以上気にする必要ないと思います。

購入数について

基本的に1セット購入ですが。通販を使用したりパーツ屋が遠方にしかない場合などはうっかり配線ミスで壊してしまった時のために2~3セット買っておくのがよいでしょう。特に通販だとまとめ買いでやすかったりしますし、抵抗やトランジスタ類は使い回しが効くので複数セット買っておくと良いでしょう。

組み立て

まずはブレッドボードなどに仮組みしてテストをします。
なければ飛ばしてよいですが、取り付け間違いがないことは十分に確認しておく必要があります。

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いよいよ基板に取り付けていきます。

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まずはこのように基板に仮差しして位置を決めます。
(この写真のレイアウトにすると電源ラインが複雑になると撮影後にわかったので次の写真から修正しています。)

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最終的に出来上がった回路。
手前の抵抗2つにそれぞれ電源を接続します。

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配線を繋いだら完成。

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テストでスピーカーを繋いで確認。
このサイズのスピーカーでもまぁまぁ鳴らせます。

その他のパーツ

基板ができたらケースに入れてイヤホンジャックや入力端子などを作るのですが。イヤホンジャックや入力端子というのはピンの役割などに明確な決まりがなくある程度事実上の標準な構成や規格はあるようですが。独自の機能が追加されていたりするものもありますので。どこに何を繋げばよいかは基本的には使うパーツの現物合わせとなると思います。

しかし、VRのどこに繋げばいいか、どう回したら音が大きくなる、LEDのつなぎ方、イヤホンジャックの差込口の仕様などは決まっているものですので。以下に簡単に説明しておきます。

LEDのつなぎ方

LEDは基本的には抵抗を介して使います。新品で買った単体のLEDなら足の長い方に抵抗を入れてプラスの電極に繋げ短い方をマイナスに繋げば光ります。LEDにはいくら電圧をかければ光るか。電流はどれくらいまで流せるかという決まりがありますので。この決まりを守って接続しないとLEDが光らないか、壊れてしまいます。LEDがどの程度流せるかというのは各LEDによって違いますが。基本的に以下のような範囲で作られているものが多いようです。

大まかなLEDの順電圧と電流、9V・12Vで最低限必要な抵抗値

順電圧 定格電流 必要な抵抗
(9V)
必要な抵抗
(12V)
赤色
橙色
黄色
黃緑
2V前後 20mA 360Ω 510Ω
青色
白色
緑色
紫色
3V~4V 20mA 300Ω 470Ω
赤外線 1.35V 50mA

基本的には定格電流を超えないように使うのですが。最近のLEDは定格電流最大を流すとなかなか眩しいので、電源ランプとして使う場合はもっと絞っていいと思います。例えば青色LEDなんかは9Vで5mA程度流せば十分明るいので、今回使った2kΩの抵抗なんかを入れたら十分です。

ちなみに「緑色」のLEDなのですが。緑色のLEDには昔からある。多分どこのパーツ屋でも「緑色」と言ったら出てくるタイプの緑色(黄緑に近い色)と信号機の青色のような本当に緑に近い色のLEDの2種類がありますが。双方で順電圧が違うので注意が必要です。

LEDの種類や大きさ・形

LEDには様々な形と種類があります。
使うケースや予算、好みにを優先していいのですが。透明なケースに入れたり、裸で使うのであれば部品を基板上に取り付けておきます。透明ではないケースに入れたり金属製のケースに入れるのであればブラケット付きLEDがおすすめです。

簡単にそれっぽく出来ますし、中には最初から電流制限抵抗が入っているものもあるためかなりお手軽です。ちょっと値段は張りますがね。

可変抵抗・ボリュームのつなぎ方

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(右が普通の可変抵抗器で左が2連)

可変抵抗器というのは中に円状に抵抗体が塗ってあり、その上をスライダーが移動することで抵抗値を変えることが出来る部品。足が3本でていますが、この両端の抵抗値は固定で10kΩの抵抗なら10kΩあります。

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音量調整として使う場合、上図のように右端を音声入力端子へ接続し、真ん中の端子をアンプICの入力につなぎ、左端をGNDに繋げます。こうすることで右に回すと音が大きくなる音量調節装置が出来上がります。

GNDなのですが、基本的には 入力端子→ボリューム→アンプ が1本の線になるようにつなぎます。

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以下のようなつなぎ方はNGです。上図のように接続しないと音量がおかしかったり色々と問題がおきますので必ず上図のようにつなぎます。

vrtunaging

抵抗器の配線は入力端子に接続したり、アンプ側に接続したりセず。必ず抵抗の端子を介して接続するようにしましょう。

抵抗器の選び方

可変抵抗器にはまずつまみを回した時の抵抗値の変化具合の違いでAカーブ・Bカーブ・Cカーブと言う3種類があります。

抵抗値が回転量に比例して大きくなるものをBカーブ、最初の方は変化が少ないものがAカーブ、その逆がCカーブとなります。音量調整に使うのはAカーブを使います。

なぜ直線的変化のBカーブでないのかというのは、簡単に説明すると人間の感覚と一致させるためです。

抵抗値は数kΩ~100kΩの間で好きにしてください。個人的には10k位のほうが入手性が良いと思います。ここの抵抗とバイアス抵抗の並列抵抗値が入力インピーダンスとなります。この回路であれば10kΩの抵抗を使った場合1.7kΩが入力インピーダンスとなります。

あとはどのようなタイプの抵抗を使うか、どれくらいの精度をもたせるかということになります。

まずは実装方式。基板実装型にするのかそれともパネル取り付け型なのかというところです。パネル取り付け型の方が自由度が高いのでオススメですが、なるべく接点を少なくして信号線の距離を短くする点で言えば基板実装型の方が向いていますし、ケースによっては基板の固定にも使えたりするのでこちらを選ぶ利点は十分あります。裸で使う場合は基板実装一択ですね。

あとは品質をどうするか。汎用的なボリュームでも十分ですがオーディオ用や高精度なボリュームを使ってもいいでしょう。ただし、精度の高い、品質の良いボリュームは高いので基本的にはどこまで妥協できるかというはなしになります。

次にスイッチの有無ですが。基本的にスイッチは別にしておいたほうがいいでしょうポータブルで取り付けるイヤホンや入力機器がコロコロ変わるというのであれば有効かもしれませんが。

個人的には上に写真にあるようなよくあるタイプの抵抗器で問題ないと思います。

ヘッドフォンプラグのピンの役割

ヘッドフォンジャックは部品によってどのピンがどこにつながっているか変わる場合がありますが。
プラグの方は基本的に全て同じで、各ピンの役割はこういうふうになっています。

jack

このピンにあったピンがジャックの何処に出ているのかというのは。単純な形であれば見てすぐ分かるのですが。スイッチが入ってたりする複雑なやつだと仕様書を見たり、本体に書いてある親切なものもありますが基本的にはテスターで導通確認して見分けるといった方法になると思います。

そういう時に役に立つのが↓のようなステレオミニプラグとピンプラグのオーディオ用ケーブルです。

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これがあれば色々と便利で、1000円位からあるので1本持っておくと良いでしょう。

配線類の選び方

ヘッドフォンアンプは出力が小さく、使う電圧も低いので基本的に工作用として売っている10芯のリード線で問題なく使用できると思います。音質を考えるなら入出力はシールド線を使うべきところですがそこまでシビアになる必要もなさそうです。

ハンダも普通の有鉛ヤニ入りハンダで十分です。世間では猫も杓子もRoHS RoHSうるさいですが一般人の電子工作にそんなもん気にする必要ありません。

しかし、この中で一番お金のかけれる部分でもあります。自分の好きなように選んで作りましょう。

ただし、一番お金をかけるのに見合わない部分でもあります。ココにお金をかけるならアンプICにNJM5720を使ったほうがよっぽどいいです。

ただ、あまり安いものを使うと断線したり経年劣化で絶縁性能がなくなってくるのである程度の品質は必要です。とはいえ今時日本のホームセンターやパーツ屋でそこまで低品質なケーブルを見つけるほうが難しいと思います。

ちなみにプリント基板上の配線ですが、はんだづけした後の部品の余った足を捨てずに使うと無駄が無いです。

コネクタやスイッチ類の選び方

使用する部品や接続する機器の仕様にあったものを使うというのは当然として。
今回はヘッドフォンアンプであり殆どの部品の定格の範囲内に収まるかと思われるので、ほぼ100%見た目で決めて構わないと思います。好きなモノを選んで下さい。

ただしあまり安いものを使うと長持ちしませんので入出力端子・電源用コネクタ(DCジャックや電池ボックス)・LED類・電源スイッチの総額でアンプ基板本体の値段の半額以上の部品を選ぶことをおすすめします。

絶縁タイプと非絶縁タイプ

コネクタには絶縁タイプと非絶縁タイプがあります。これは主にネジ止めするところがGND端子と接続されているか、いないのかという事になります。ケースがプラスティックケースの場合は特に気にする必要はありませんが。金属製の場合は絶縁型を使用しないとGNDループが起きてしまうため注意が必要です。

ケースについて

ケースこそ一番自由に決められる部品の一つです。自分が持っている、入手できる工具類で加工できるか。使用するパーツが収まるかという事は考慮する必要がありますが。正直言って完全に見た目の好みで決めることが可能です。

タッパーやクッキー缶などを使用してみたり、金属のかっこいい感じにしてみたり。そもそも四角以外の形にしてみたりと自由度は様々です。特に今回の回路は工夫すればかなり小さく出来るため。何かの工作の中に取り入れるということも可能です。

ここは各自工夫して作ってみてください!

※この後実際にケースに組み込む後編を公開予定ですがまだケースを買いに行く服がないケースなどを買っていないので夏の終わりくらいになると思うので期待しないで待っててください。

後編書きました。

最後に音質について

仮組みの状態で視聴してみました。
(音源:FLAC CD音源 DAC-X5J → このアンプ → MDR-1RmkII 電源は角形電池1本(006P 9V))

聞き疲れしない程度の音質で上から下までフラットに出ている感じでなかなか良いものです。正直こんな簡単な回路でここまでのものが出来るとは思いませんでした。マイ電柱建てたり発電所変えたりする人にとっては物足りないかもしれませんが一般的な人間が使うには十分な音です。

部品も大きめで回路も簡単なので中学生以上なら問題なく作ることが出来ますし、小学生でも作れると思います。電池駆動もできるので高い電圧を使うわけでもないので安全ですし。

最後に

今回は夏休み期間ということで少しハードルを落として説明を多めに作りました。
この記事を見てひとりでも多くの人が電子工作に興味を持ってくれると嬉しいです。

おうちのかたへ

この記事は「とりあえず真似をして作ってみよう。難しいことはそれからだ!」というスタンスの元書いております。また、最低限LEDを光らせたり、貯金箱などの簡単な工作をしたことのあるレベルの人を対象に書いています。故に難しい動作原理や工作時の注意点などが抜けておりますが。道具の使い方などは事前に学ばせておいて下さい。

特にハンダゴテは高温になりますので注意が必要です。
故に小学生程度のお子様の場合は必ず大人の方と一緒に作業をして下さい。

詳しい道具の使い方や電気に関する知識の入門は書籍などを買ったりインターネットで調べるといいと思います。

以下に幾つか入門向けのページを載せておきますのでご活用下さい。

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