さくらのジャンク箱ロゴ

Sakura87がほぼ月刊でお届けするPCや電子工作と写真の備忘録てきなブログ @なんと20周年

また、モニタを買いました。 OMEN 27q 165Hz QHD ゲーミングディスプレイ

ハローエブリワン。Sakura87です。

またモニタを買いました。

購入したのはHPのゲーミングシリーズOMENの27インチWQHDモニタです。

購入動機

まず、先日購入したglancyを温存保管することにしたことで、モニタをフルHD3枚に戻しました。

しかしながら、既に27インチモニタの大きさに慣れてしまったこと、色域の広いモニタに慣れてしまったこと。
正直言ってあんまりiiyamaのモニタが画質が良くなかったこと。など、若干不満が出ていました。

機種選定

そこで、OLEDモニタを買おうと考えていましたが、OLEDは27インチでも4kが主流でOLEDなら選択肢は

  • 諦めて4kを150%で使う
  • いっそプロジェクターの買い換えでテレビを買ってくる
  • LG製もしくは同等パネル搭載のWQHDモデルにする
  • glancyをもう一台買う。

の4択でして、このモニタを買ったタイミングではglancyが在庫切れ(その後100台以上在庫が復活してまだあるって意味わからんよな。一体どれだけ余ってたの)だったこと。

次の選択肢としては10万円切り始めたフィリップスの同等と噂されるパネルを搭載したモデル。というところもあったのですが、やっぱり27インチで4kは映像を見るには十分実用的ですが、DTxをするにはちょっときめが細かく、拡大を使用してサイズを大きくする。という選択肢をとることになりますが、使用しているソフトの一部で不具合が発生していることなどを考えると、DTx作業はスケーリング100%の環境で使える96dpi前後のモニタが最適ということになりますので、今回は候補から外しました。やっぱり4kなら32インチが最小サイズっすね。42インチくらいが出ると一番良いんすけど。

となると27インチWQHDが最適解だろうという事になるのですが、LGのWQHDモデルはWRGBの特殊配列で輝度を稼いでいる物。一応ヨドバシで質を確認しましたところまぁまぁよかったですが、それなら最近流行の量子ドットを使ったパネルなら少なくともRGB配列なのでPCと同じピクセルだぞ!という事でQD-OLEDの27インチWQHDか32インチ4kが出るまで有機ELモニタの購入は保留することにしました。(で、タイトルの液晶を買ったあとにデルとHPから発表があったのでそれを買おうかと今計画を立てているところです。)

そこでそれまでフルHD3枚でもよかったのですが、もういっそ買い換えることにしました。

で、機種選定の際の条件はというと……

  • 27インチであること
  • 解像度はWQHD
    108dpi、今後4kを買い足してもあまり差が無い感じで。
  • IPSもしくはVA系
    もう液晶の品質は諦めたのでADSでもまぁいいかなと思う感じ
  • sRGB超え、Adobe RGB80%以上程度の高色域である
    少なくともsRGBほぼ100%(98%以上)準拠は必須
  • DisplayPortとHDMIが必須
    レコーダーとPCを繋ぐので各1ポートずつの2系統若しくは妥協してHDMIx2。テレワーク用に3系統あればなお可
  • メーカーは有名所なら不問
    もうIOデータは許した。一応情報不足の新興メーカーは除外。
  • 200色の白が見分けられる程度の品質
  • 1677万色表示でOK
    8bitセンセーション FRCじゃなければOK。FRCでもまぁ色がマトモなら。
    メインがWEB、JPEG出力なので今のところ10億色は不要。
  • 曲がってないこと。
    16:9、16:10モニタを曲げるな委員会
  • 予算は1台3万円+税で2台、もしくは6万円+税1台

こんな感じ。

予算は合計6万円+税だったので1台にしてEIZOのモニタ+glancyでも良いかなと思いましたが、そもそもレコーダーがWQHD液晶で不具合が出ないか微妙だったのであまり冒険をするのも微妙だったので安いモニタにしました。
(結果、実際レコーダーでどうやっても一瞬4kで表示しようとして液晶が認識しないといった不具合が出ましたが、4k非対応の安いケーブルにすることで強制的にフルHDまでの認識にさせるという力業で回避できました。こういった映像機器の接続を考えるならフルHDか4kですねやっぱり。)

WQHD液晶って200台あんねん。(2024年2月現在、価格ドットコム調べ)

というころだけど27インチ3万円以下に絞ると40台ほどになります。

その中でいくつかありまして、iiyamaやDELLのモニタもまぁまぁ良いのではと思いましたが、色域がsRGB+α程度なので、PHILIPSの27インチを考えていましたが、OMEN by HP 27q 165Hz QHD ゲーミングディスプレイが期間限定で29,740円で売っていたのでこれにしました。
なんと価格ドットコム限定モデルよりも安かったので。今は31,800円になっています。

色域は発表の場がWEBなので実際sRGBでも十分ですが、今後OLEDを買った際にサブモニタとして使用する予定なので、そこまで考慮すると別にキャリブレーションツールや設定で制限すれば良く、素のモニタ性能は最低でもsRGBは超えていることが望ましいのではと判断しました。

HPのダイレクトで2023年12月9日に注文、11日正式受注で18日着。

こいつはゲーミングモニタですが色域もDCI-P3 95%と広く、IPS系で何よりHPなので使っているPCとの相性はいいだろうということで、60Hz超えのリフレッシュレートにも興味があるのと「ゲーミングモニタをゲーミング以外の用途で使うのは実際どうなのか」といったところもずっと気になっていたのでこいつにしました。

ちなみに今回も2台買いました。2台で6万切りはお買い得。

あとはこのレビューを見た限りなかなか良さそうな液晶だということが解ったので。

詳細な画面測定とかはこのブログにあるのでうちではやりません。

スペック

  • 27インチWQHD
  • 165Hzのリフレッシュレート
  • HDMIx2とDisplayPort
  • IPSパネル
    噂によるとLG製とBOE製のくじ引きがあるらしいですが結果はLG製でした。(ダイレクトだとLGが届く?)
  • sRGB99%。DCI-P3 95%の高色域
  • 電源内蔵
  • 高さ調整可能、回転可能
  • スピーカーはなし
  • 光らない

今回は性能の割に予算が厳しいので高さ調整は必須事項から外していましたが、意外と出来る液晶多かったです。

スピーカーはあればいいですが、外部スピーカーを基本的に使いますので今回はスピーカーなしです。スピーカー付、さらに240HzやHDR400にも対応したモデルの27qsもありますが、こちらは5万円するので2台買うにはちょっと予算オーバーでした。

製品画像

化粧箱

箱はこんな感じ。HPといえど家庭向けも出るのうえにゲーミングシリーズなのでまぁまぁ凝ってますね。

箱を開けたところ

箱を開けた感じ、必要な付属品はファーストビューで殆ど一覧できます。
この辺りはやっぱりHPといったところでした。

梱包材は紙ベース。個人的に液晶はもう少ししっかりと発泡スチロールとか使ってほしいところですが、まぁ価格が価格ですから壊れてたら返品してねってことでしょう。

付属品ケースを取り出したところ

付属品を出すと本体が現れます。この状態で背面が上になっているのでこの状態で組み立てることも可能です。

ここは段ボールで少ししっかりした作りになっています。

付属品一式

付属品は左上からマウント部カバーと取説、左下がスタンド下部とケーブル固定具、真ん中の棒がスタンドアーム部分、右側のケーブルがDisplayPortケーブルと電源ケーブル。あとは保証書と保証規定ガイド。

ドライバとかそういうのはついていないです。

前面

前面は3辺フレームレス。OMENのロゴがあるのみのシンプルな設計。右下に電源ランプがあります。

背面

背面はこんな感じ。光りませんからLEDとかはついてないです。真ん中にVESA 100mmのマウントポイントがあります。

スタンド部分

マウントポイントはVESA100

標準スタンドはVESA基準になっているようで、この白い部分をドライバーで外せば任意のスタンドに交換が可能になるみたいです。

付属スタンド一式

付属スタンドは2分割式(本体を入れると3分割)

底部の固定

底部は最近主流のつまみ付ネジで固定する方式。ツールレスで組み立てられます。(マイナスかプラスのドライバーがあると確実に固定できます)

スタンド取り付け状態

取り付けた状態はこんな感じ。

端子・操作部分

インターフェイス

端子は下側に集約されていて写真左から電源、HDMI×2、DisplayPort、ヘッドフォン出力となっています。

ボタン

ボタンは背面に。電源ボタンの隣にカーソルキーがあるのみ。

カーソルキーは必ず2クリック必要な感じで操作性はあまり良くないです。入力切り替えは設定すれば2クリックでトグル出来るのでそこまで手間ではない。
あまり設定を変えない人向けです。ゲーム機複数切り替えたり頻繁にする人は切り替え機買っちゃうのが早いと思います。

画質面

設置し写真を現像しているところ

“ゲーミングモニタは実際他の作業にも十分使えるのか”と言うことに関して。

元々ビジネスPCメーカーが作っているというところもあるだろうけど結論から先に言うと普通に使えるのである。耐久は知らんが3年保証なのでまぁ普通に困ることはなさそう。

解像度表示

解像度はWQHD(2,560×1,440 ハーフHD 720pの倍)

カラーバー表示

写真だと若干潰れ気味なところはありますが、実物は右下の薄いほぼクロのエリアも実写ではバッチリ識別できます。
若干モノクログラデーションバーの色味がおかしいですがキャリブレーションで補正できる程度です。

WEB閲覧(一部加工しています)

ディスプレイはノングレア液晶で、粒状感はほぼなく(近寄ると若干ある)非常に見やすい。まぁ最近の液晶だと普通。
ギラつきは最近のモニタとしては若干ある方、色ムラはこちらのモニタはほぼ気にならないが、サブモニタにしたほうは若干気になる程度あるので個体差はそれなりにありそう。

ちなみに電源ランプは菱形です。

最低輝度

最高輝度(上の写真)と最低輝度の差はこんな感じ。(上の画像が100%で、同じ露出設定で撮影)

写真では結構暗いですが実際はもう少し明るく、真っ暗な部屋では少し明るいくらいです。ほぼ真っ黒まで下げられるEIZOのモニタに比べると全然明るいですが、実用範囲での調整幅は十分です。

真っ黒な画面を映した状態

バックライト漏れはこんな感じ。毎度例に漏れず輝度100%+露出補正を行いなるべく漏れ状態が解るように撮影しています。

実際に実用範囲で画像ほど輝度ムラが気になることはないです。とはいえ輝度40%くらいで若干気になるくらいですが、やっぱり有機ELモニタの真っ黒を知っていると流石に少しのバックライト漏れも気になりますね。

とはいえ液晶の中では優秀な方です。

アイコンの大きさと余白

Windows11のスタートボタンが6mmちょい、ベゼル幅が8mmといった感じ。最近はまだフレームが細い液晶もありますがデュアルモニタでも邪魔にならない程度で十分実用的です。
ちなみにこちらの液晶もiiyamaの24インチやADS系と同じように、バックライトと表示面の間に空間のようなものが見る角度によって出来ています。最近の液晶はだいたいこういう感じなんですかね。

表示機能とスタンド

23.8インチフルHDとの比較

右がこの液晶、左がこの前買ったiiyamaのモニタです。

こうして並べてみるとiiyamaのモニタの表示品質はそこまで良くなかったですね。iiyamaも液晶のハードウェアとしての品質は全然悪くない、むしろEIZOの次くらいにちゃんと作ってある印象ですが、肝心の液晶パネルの選定をミスっている感じがします。

真ん中に表示している写真は以下のものです。

阿蘇山の大観峰で撮影した写真。16:9にクロップして現像後、MSペイントでフルHDにリサイズ。

この写真はフルHD解像度にリサイズしていますが、WQHDはフルHDに対して横640、縦360px広く、VGA液晶をサブで置いている程度の表示領域があるのでフルHDを等倍で表示して更にツールバーなどを表示する余裕がありますね。
映像ソースもしくは出力がフルHDの動画を編集するのになかなか良い感じの大きさだろうと思います。

スタンドを一番下げた状態(脇のフィギュアは190mm 本体180mmと台座が10mm)

スタンドを一番下まで下げたらおおよそ握りこぶし1つ分の高さになります。実測で60mm。

スタンドを一番高くした状態

高さはここまで上げられます。(実測160mm +100mm)

90度回転にも対応

縦長にもできるので資料を表示するのにも最適です。(ただし自動で表示の回転はしない)

メンテナンスモード

メンテナンスモードで表示してみた結果、この液晶のパネルはLGディスプレイの LM270WQA SSB3という事らしいです。
例のブログの型式と若干違いますがリビジョンアップしてそうですね。スペックシートによるとパネル自体は10bit対応らしい。

キャリブレーションツールによる測定

例のブログに詳細測定結果が載っていますが、こちらもせっかくキャリブレーションツールを持っているので測定してみました。

色域測定(ネイティブ)

色域はほぼ公称通り(sRGB+1% P3 -1%)測定誤差の範囲っすね。

色の正確性(ネイティブ)

色の正確性はこんな感じ。ΔEが最大1.5平均0.53とかなり正確。

ちなみに上記はカラー設定を「ネイティブ」に設定しています。例のブログによればこれを設定しないと色域がsRGBに制限されるようです。

次にカラー設定を「標準」に設定して測定。

色域測定(標準)

標準設定にするとsRGB程度の色域に制限。せっかくの高色域モニタを制限してしまうのは残念ですがWEBなどがメインならsRGB相当に手軽に制限できるのでよいかもしれないです。

色の正確性(標準)

標準での色の正確性はこんな感じ。機械的に制限している分ちょっと正確性に欠ける部分がありますね。とはいえ平均はΔE1.04と、かなり正確です。

ガンマ値(ネイティブ)

ガンマは実測2.4くらい。ちょっと暗め。

輝度ムラ(200cd・m)

こんなもん。最近のムラ補正ついてないモニタとしては普通な部類。

今回はスピーカーレスなので音質の評価はないです。

総合評価

価格は3万円前後を行き来しているようですが、定価は4万円+税程度。

定価相応の非常にクオリティの高いモニタである事は確かでしょう。といってもほぼずっと31,800円で売っているようなので31,800円で買えるなら十分合格点です。
欲を言えばUSBポートがほしいとかKVMがほしいとか、イマドキUSB-C入力がほしい、スピーカーはやっぱりあった方がいいとか思ったりもしますが、まぁそこまで拘るならEIZO買いなさいって話ですわ。

あれから3ヶ月弱使いましたが、コストパフォーマンスに優れた非常に良いモニタでした。色も綺麗でおかしくないし。

最後にリフレッシュレート165Hzですが、一般的な事務作業でそこまでのハイリフレッシュレート不要では?と思うところで、実際に60Hzあればなめらかに映りますが、事務作業でもマウスの動きやスクロール、ニコニコ動画のコメント表示など、やはり非常になめらかです。
その分PCスペックも必要になりますが、60Hzで十分だからとハイリフレッシュレートを理由に除外する必要はほぼないのではと思います。よっぽどリフレッシュレートよりも重視する部分があるなら別ですが。

それどころか低価格化が止まらず、そろそろ技術的な限界も見えてきた液晶、標準モデルはEIZOやBenQなどが作っているプロ用モニタを除いて一般的な人が買える程度の液晶ではあまり碌な製品がない気がします。
反面、ゲーミングモニタは今ホットなカテゴリですし、各社注力している分野ですから、下手に避けるよりゲーミングモニタを買って調整して使うのが現時点~普及価格帯(5万円くらい)の有機ELモニタがでるまでの最適解だろう気がします。

以上。

あ、ちなみにiiyamaのモニタはスペースの関係で1番程度の良い1台を残し、その前に買ったVAのモニタずっと前に買ったLGの4kディスプレイもまとめて売却しました。
LGのモニタは購入後かなり経っていましたが1万円、他が全部で同額くらいで売れました。iiyamaのモニタ1台とVA32UQ、あとglancyは残しておくことにしています。

さて、次回ですが、久しぶりにアンプを作っていますのでそれの記事が書ければなと思っています。既に基板設計やらなんやらは終わっているので3月か4月に完成しそうです。

それでは。

総閲覧数:671 PV

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください